本記事では、VPS 上に Coolify をインストールし、
GitHub との連携、自動デプロイ、Cloudflare を使った独自ドメイン + HTTPS 化までを構築する手順をまとめます。
対象読者は次のような方を想定しています:
- Docker ベースで複数アプリを管理したい
- GUI での操作もできる PaaS風の管理ツールを探している
- GitHub から push するだけでデプロイを自動化したい
- Cloudflare を DNS・SSL に活用したい
細かいツールの説明や比較は省き、実際の構築手順だけを順を追って記載しています。
途中、ポートの開放やSSLエラーなどのトラブルも含めて対応策を載せていますので、そのままコピペで進められる内容です。
VPS 環境の準備
今回は、VPSを用意してそこにCoolifyをインストールしていきます。
VPSを用意:Xserver VPSが一番安い!
VPSは毎回色々調べるのですが、やはり「XServer VPS」が一番安いと思います!!
※他のVPSは初月で割引をすごくしていますが、実際に月々払う金額がかなり高いです。契約時に破棄を付けた方がいいかと思います。
今回私は、6コア、12GBで4,400円になっています。ちょっと触る程度なら、もう一つ下げたプランでも問題ないかなと思います!
\ VPSはコスパで選ぶべき /
パケットフィルターの設定
XServer VPSを契約すると、VPSが使えるようになります。
しかし、このままだとパケットフィルターで制限されてしまっていますので、最低限下記のポートを開けておきましょう。
- SSH
- Web
- カスタム:8000

Coolify のインストールと起動確認
次は、実際にVPSに入って作業になります。
VPSにはSSHでもいいですし、XServerのコンソールだけでもなんとかなると思います。
dockerのインストール
まずは、dockerのインストールをしていきます。
sudo apt update
sudo apt install -y docker.io
sudo systemctl enable --now docker
このままでは、docker composeが使えなかったので、下記を対応しました。()
mkdir -p ~/.docker/cli-plugins
curl -SL https://github.com/docker/compose/releases/download/v2.24.5/docker-compose-linux-x86_64 -o ~/.docker/cli-plugins/docker-compose
chmod +x ~/.docker/cli-plugins/docker-compose
docker compose version # バージョン確認
Coolify のインストール
Coolifyのインストールは、下記のコマンド実行するだけです。
インストーラーなので、あとは勝手にやってくれます!
curl -fsSL https://cdn.coollabs.io/coolify/install.sh | bash
インストールが終わると、下記のような感じになっているかと思います。
root@xxx-xxx-xxx-xx:/data/coolify/source# ll
total 108
drwx------ 2 9999 root 4096 6月 5 21:53 ./
drwx------ 12 9999 root 4096 6月 5 21:53 ../
-rw-r--r-- 1 root root 634 6月 5 21:51 .env
-rw-r--r-- 1 root root 634 6月 5 21:53 .env.backup
-rwx------ 1 9999 root 211 6月 5 21:51 .env.production*
-rwx------ 1 9999 root 2941 6月 5 21:51 docker-compose.prod.yml*
-rwx------ 1 9999 root 875 6月 5 21:51 docker-compose.yml*
-rwx------ 1 9999 root 2614 6月 5 21:53 installation-20250605-215102.log*
-rw-r--r-- 1 root root 70202 6月 5 21:52 upgrade-2025-06-05-21-51-17.log
-rwx------ 1 9999 root 3175 6月 5 21:51 upgrade.sh*
一旦、ここまでで動作確認
http://[XServer VPSのIP]:8000で画面を確認してみます。
私はすでにアカウント登録をしてしまいましたが、画面にアカウント登録の画面が出ていると思います。(下記のような画面がでます。)
画面の内容に従ってアカウント登録していただければ問題ありません。

(任意)独自ドメインの設定
Coolifyがダウンロードできたら、独自ドメインを設定していきます。
今回、ドメインはCloudflareで用意しています。それこそXServer ドメインでそろえてもいいかと思います。
Cloudflare側の設定
Cloudflareには既存のドメインにAレコードを追加するだけになります。
名前はサブドメインなら、coolify.example.comみたいな感じになります。
IPv4は、XServer VPSのIPアドレスを設定しておきます。

これで設定は終わりなのですが、プロキシステータスをONにしている場合、暗号化モードをフレキシブル以外にしてください。
状況 | 推奨 SSLモード |
---|---|
開発中 / 自己署名証明書しかない | Full |
本番 / Let’s Encrypt 使用中 | Full (strict) |
Cloudflare Tunnel 使用中 | Full or Full (strict) |
とにかく避けるべき | ❌ Flexible |

Coolify に独自ドメインの設定
最後にCoolifyのSettings > Instance’s DomainにAレコードに設定したドメインを設定します。

これで、独自ドメインでログイン画面が表示できると思います!
Nextアプリをデプロイしてみる
最後にNextアプリをデプロイしてみます。
まずは、Sources > addからNew GitHub Appを作成します。名前は任意で問題ないです。

GitHubに接続できたら、Projects > My first projectを選択します。(新しくProjectsを作ってもいいです。)

Resources > Add New Resourceを選択します。

Private Repository (with GitHub App)を選択します。

Repositoryにデプロイしたいリポジトリを選択します。
Nextでポートなどを変更していなければ、このままで大丈夫です。

独自ドメインでアプリをリリースしたい場合は、下記に独自ドメインを設定します。
独自ドメインは、Aレコードでコンソールの時と同じように設定したらOKです。
coolify.example.comでコンソールを出している場合、app.example.comみたいなAレコードを設定します。
AレコードのIPはどちらもXServer VPSのIPアドレスで問題ありません。(あとは、Coolifyがやってくれます(笑))

これで、Startを実行したら、独自ドメインでアプリがリリースできているはずです!!
最後に
これで、VPS + Coolify + Cloudflare を組み合わせた、
手軽でパワフルなPaaS風デプロイ環境が完成しました!
無料枠を乗りこなすのも1つの手ですが、
制限に縛られず、自分でコントロールできるVPS環境はとても快適です。
「自分だけのクラウド」を構築してみたい方は、ぜひ一度試してみてください。